「長年の建設現場での業務による腰痛で悩んでいた」
「職場の従業員の4割が腰痛に悩んでいる」
先日の建設業に携わる方々を対象とした講演で、たくさんの腰痛に関するお悩みをお伺いしました。
尼崎商工会議所にて建設業の労働災害防止を目的に腰痛対策の講演を実施
こんにちは。
兵庫県尼崎市南塚口町にあります、ちょう鍼灸整体院の曹(ちょう)です。
先日、尼崎市の経済振興を目的に活動なさっている尼崎商工会議所より、建設関係団体や商工会議所・労働基準監督署などが主催する「建設業労働災害防止大会」での講演依頼を賜りました。
この度の「建設業労働災害防止大会」は、建設労働者の労働災害防止を目的とした安全意識向上のために企画された大会です。
講演には建設業に携わる約80名の方々が参加なさり、ご関係者さまのお力添えのおかげもあり、盛況のうちに終了いたしました。
そこで、この度は講演内容の詳細を、活動報告も兼ねてブログへまとめさせていただきました。
もし当院の活動についてご興味を持っていただけたのであれば、ぜひ一度目を通していただければ幸いです。
建設業における労働災害の現状と腰痛が起因となる社会的打撃

現場ではさまざまな労働災害が起きる中、転倒による災害件数は年々増加傾向にあります。
厚生労働省の昨年度のデータによると、10年前と比べ1.5倍近くにまで及んでいることが明らかとなっています。
また、独立行政法人労働者健康安全機構 中国労災病院 治療就労両立支援センターが実施した調査では、
独立行政法人労働者健康安全機構 中国労災病院 治療就労両立支援センター より引用
https://www.johas.go.jp/Portals/0/R-5tyugoku.pdf
“職場における腰痛は、休業4日以上の労働災害となる業務上疾病のうち最多の6割以上を占めています。 また腰痛は、 業務上疾病の基準を満たさない一般の勤労者にも多発しており、 その多くが腰痛により仕事に支障を来していると言われています。”
という調査結果が公表されています。
このような腰痛は個人の健康問題だけでなく、労働生産性の低下により企業が被る経済的な損失にも大きな影響を与えてしまっているのです。
そして、企業の業績悪化は大なり小なり従業員の雇用や給与などに影響を与え、負のサイクルへ陥ることで結果的に社会的な損失を招いてしまう可能性があります。
労働災害を予防するためにこれから必要となる腰痛対策の知識
「たかが腰痛で大袈裟じゃないか?」と、お考えになられた方もおられるかもしれません。
ですが、実際に講演中に話をお伺いしていくと、
「長年の建設現場での業務による腰痛で悩んでいた」
「職場の従業員の4割が腰痛に悩んでいる」
など、さまざまな腰痛に関する悩みをお聞きしました。
また、当院へご相談いただく患者さんにも、腰痛により休職を余儀なくされている方もおられます。
このように、腰痛に悩んでおられる方は日を追うごとに増えている状況です。
では、このような腰痛はなぜ起きてしまうのでしょうか?
腰痛は多くの場合、血の巡りが関わっていることがほとんどです。
人は血液に含まれる栄養や酸素を、全身へ隈なく行き渡らせることで健康な状態を維持できています。
ところが、現場作業による腰への負荷やデスクワークによる疲労など、筋疲労を起こすことで硬くなった筋肉がホースを折り曲げた時のように血の巡りを悪化させてしまいます。
その結果、血の巡りに悪い影響を与えることで腰痛へつながってしまうのです。
現場でのつまづきによる転倒や突発的な怪我などもこのようなことが原因となり、足腰の柔軟性低下などが影響して起きやすい傾向にあります。
ですので、当院としてはこのような腰痛を正しく対処し、少しでも軽減させることができれば、結果的に労働災害の予防につながると考えております。
腰痛治療の専門家が建設業界の労働災害を防ぐためにできること
当院ではそのような腰痛を防ぐための取り組みとして、3年前(2025年現在)より尼崎市の方々を対象とした無料の健康講座の開催など、地域での活動にも力を入れております。
この度もたくさんの方々にご参加いただき、大変嬉しく思います。
ご紹介した内容を通じて、少しでも建設業に携わる皆さまの腰痛予防や労働災害防止につながれば幸いです。
これからもこのような活動を継続し、微力ながらも腰痛に関わるお悩みを解消するサポートができればと考えております。
もしこれまでの活動にご興味のある方は、下記の記事をぜひご覧になってみてください。
・社会問題化する腰痛を防ぐため尼崎市で予防講座を開催 ・尼崎市へお住まいの方々を対象に「腰痛解消講座」を開催
そして、この度もご参加いただいた皆さまから、たくさんのお喜びの声を頂戴しました。
今回はその一部をご紹介させていただきます▼
Q.どのようなお悩みを抱えておられましたか?
首から腰までのハリ。
またそれからくる頭痛。
Q.実際に今回の講演に参加なさってみて良かったことは何ですか?
会議中など、座りっぱなしの間でも簡単にストレッチで体を伸ばすことができ、今後実践していこうと思いました。
本日はありがとうございました。
【30代 女性 K.Y様 会社員】
Q.どのようなお悩みを抱えておられましたか?
デスクワーク時、腰が痛くなる時あり、背伸びしたりしています。
Q.実際に今回の講演に参加なさってみて良かったことは何ですか?
右と左で身体の動きが違うことを実感。
リセット法で改善させたいと思います。
【50代 男性 K.M様 製造業】
腰痛をはじめ、尼崎市の皆さまの健康を支える取り組みを続けてまいります
尼崎市の地域経済を発展させるためには、やはり尼崎市で働く方々の健康が第一です。
ですので、地域で働く皆さまを少しでもサポートできるよう、当院ではこのような社会活動を今後も継続してまいります。
そのためにも、知識や技術・人間性など、さまざまな面で研鑽し続けていく所存です。
最後に、この度ご参加いただきました皆さま、並びにご依頼賜りました尼崎商工会議所のご関係者のさまには、この場をお借りしてお礼申し上げます。
最後までご覧いただきありがとうございました。
【監修:鍼灸師 曹 将鎬(ちょう ちゃんほ)】