お知らせ 起立性調節障害

高校生の娘が起立性調節障害と診断された時に親ができること

「朝起きた時に子供がめまいや立ちくらみで起き上がれない」

「病院へ行くと起立性調節障害と診断された」

 

お子さんの起立性調節障害でお困りでしたら、この度のブログがお役に立てるかもしれません。

 

いつまでも症状が良くならない…起立性調節障害の診断を受けた高校生の苦悩

こんにちは。

兵庫県尼崎市にあります、ちょう鍼灸整体院の曹(ちょう)です。

先日、高校生になる娘さん(以下、Hさん)の起立性調節障害を、何とかしてあげたいという親御さんからご相談をいただくことがありました。

Hさんは来院当初、

 

「朝起きると、めまいや立ちくらみがある」

「疲労感で長い間歩けない」

「授業中に頭痛がする」

「激しい運動をすると、息苦しくなったり意識が遠くなる」

「気分が落ち込みやすい」

 

など、一日のあらゆるシーンでさまざまなつらい不調を抱えておられました。

病院では起立性調節障害と診断され、主に処方された薬を中心に治療を行なっておられたとのこと。

症状がひどい時には学校を休まざるを得ない日もあり、「早く体が軽くなって楽に過ごしたい…」という切実な思いも教えてくださいました。

親御さんもつらそうにする娘さんをそばで見ながら、少しでも何とかしてあげられないかと今回当院へご相談くださったのです。

 

中学生・高校生に起きやすい起立性調節障害とは?

起立性調節障害とは、立ち上がった際に血圧の働きが上手く機能しなくなり、脳への血の巡りが悪くなることからさまざまな不調を引き起こす症状のことを言います。

人の体は本来、立ち上がった際に重力で足元へ流れ溜まってしまう血液を、血圧によって心臓や脳へ送る働きが備わっています。

例えば、カフェなどで購入したドリンクを想像してみてください。

まず飲み物をカップへ注ぐと、重力の影響で飲み物は自然に底へ溜まります。

それを飲むためにはストローを使って、口元へ吸い上げなければなりません。

この「ストローで吸い上げる」ような働きを、人の体では「血圧」が担ってくれているのです。

そして、この血圧を滞りなくスムーズに調節してくれる機能が「自律神経」になります。

自律神経は心臓の拍動や体温調節・呼吸など、体のあらゆる機能を自動で調節してくれる、いわば自動制御装置のようなものです。

この機能が正常に働いてくれているおかげで、血液は全身へスムーズに送り届けられ、人は健康を維持することができています。

しかし、何らかの影響により自律神経が誤作動を起こすと、この機能が正常に働かなくなってしまいます。

その結果、めまいや立ちくらみ・疲労感・頭痛・息苦しさなど、自律神経特有のさまざまな症状を起こしてしまうのです。

このような起立性調節障害は、主に10代のお子さんに起こりやすいとされています。

Hさんも、このような起立性調節障害のつらい症状に長年悩まされていたのです。

 

生活環境が影響するって本当?起立性調節障害の原因になり得る要素

では、起立性調節障害を起こしてしまう原因には、いったいどのようなことが考えられるのでしょうか?

今回は以下の3つに分けてまとめさせていただきました。

環境変化によるストレス

新しい学校、新しいクラス、部活動…など、学生生活には環境の変化がつきものです。

新しい環境へ変わるタイミングは、楽しさと同時に緊張や不安を感じやすい時期でもあります。

中高生の多感な時期はこうしたストレスが積み重なることで、自律神経は乱れやすい傾向に。

もしお子さんの様子を見ていて、

 

「何だか最近、朝起きるのがつらそう」

「時々、立ちくらみを起こしている」

 

などといった状態を見受けられた場合は、起立性調節障害を起こす前のサインかもしれません。

運動量の低下

学生の場合は受験や長期休みなどが重なると、運動量が著しく減ってしまう時期があります。

このような運動量の低下は、血の巡りにも悪い影響を与えてしまうのです。

 

「結局また血の巡りかよ」

 

と思われた方も、もう少しだけお付き合いください。

人の体や脳は、血液に含まれる栄養や酸素をエネルギーに変えて活動することができています。

その際、運動は筋肉を動かすことで血の巡りを良くし、栄養や酸素を全身へ隈なく行き渡らせてくれています。

例えば、運動は水車を回すようなものです。

水車は川の水が滞らないよう、常に回り続けることで水の流れを助けてくれますが、止まったままだと水は滞り川はうまく流れなくなってしまいます。

これと同じで、普段よりも運動量が減ると筋肉を動かす機会は減り、血の巡りは悪くなってしまいます。

すると、十分な量の血液を体や脳へ供給できず、起立性調節障害の症状を起こしてしまうのです。

スマホの影響による寝不足

睡眠は一日を通して溜まった脳の老廃物除去や体の疲労回復など、全身のメンテナンスをする上でとても重要です。

また、脳は自律神経をコントロールする役割もあるため、睡眠は起立性調節障害と深い関わりがあります。

そんな睡眠の質を妨げてしまう大きな要因の一つが、就寝前のスマホ操作です。

就寝前のスマホ操作は画面から発する明るい光により、「今は昼間だ」と脳を錯覚させ眠りを妨げてしまいます。

ですが、今やスマホは生活の一部といっても過言ではなく、切っても切れない存在です。

そのため、就寝前のスマホ操作は習慣化しやすく、脳は次第に疲労を溜め込むことで自律神経を上手くコントロールすることができなくなってしまいます。

そのような状態が続いた結果、起立性調節障害といったつらい症状を起こしてしまうのです。

 

起立性調節障害の症状が続く時に親ができる3つのこと

一般社団法人起立性調節障害改善協会が「起立性調節障害」で悩む方273名へ実施したアンケートでは、起立性調節障害に効果があった対策として「親の接し方」等に関する意見が多く寄せられたそうです。

当院でも、お子さんの起立性調節障害を少しでも早く軽減するためには、ご本人だけでなく親御さんのご協力が必要だと考えております。

そこで、今回はご協力いただきたい3つのことを下記へまとめました。

 

①できる範囲で体を動かす

運動量の低下は血の巡りを悪くしてしまうことから、適度な運動がおすすめです。

通学時に少し歩いてみたり、お風呂上がりに軽くストレッチをするなど、日頃の生活の中で少しずつ体を動かすことを意識してみてください。

ですが、決して無理をすれば良いというわけではなく、お子さんが「これならできそう」と思える範囲で動いてみることが重要です。

また、運動は自律神経を整えてくれる効果も期待できます。

まずは、負担なくできることから始めていきましょう。

 

②良質な睡眠を摂るためにスマホの時間を決めておく

スマホが起立性調節障害に影響することをお伝えさせていただきました。

とはいえ、ついつい長時間スマホを見てしまうことは誰でもあるかと思います。

ですので、一日を通して、

 

・就寝の1時間前にはスマホの操作を控えてもらう

・夕方以降はスマホを見る時間を抑えるようにする

 

などといったことから始めてみられてはいかがでしょうか?

日頃から継続することで少しずつ寝つきが良くなり、良質な睡眠へとつながります。

 

③毎朝決まった時間に朝日を取り入れる

起立性調節障害でお困りのお子さんは、毎朝の起床が特につらく感じてしまいます。

まずは急に起こさず、カーテンを開けて朝日を取り入れるのもおすすめです。

朝日を浴びることで、一日のリズムを作るきっかけになります。

はじめの頃はお子さんのペースも考慮しつつ、少しずつ起き上がることを促してあげましょう。

 

起立性調節障害の症状や頻度を軽減できた高校生の喜びの声

最後に、この度起立性調節障害でお悩みだったHさんより、症状が軽快したとのお喜びの声を頂戴しましたのでご紹介いたします。

起立性調節障害の治療期間には個人差があり、数ヶ月という早い期間で良くなるお子さんもいれば、場合によっては2〜3年という長い期間かかってしまうケースもあります。

幸いにもHさんは8ヶ月の間、定期的な施術を繰り返し、今では症状も随分と軽減なさっておられます。

先日お越しになられた際は、

 

「最近はめまいや吐き気がマシになって、以前よりも性格が明るくなりました!」

 

という嬉しいご報告をいただき、こちらとしてもそのようなお声を聞くことができ嬉しく思います。

下記に実際にいただいたアンケートのお声をまとめております。

少しでも同じような症状でお困りの方の、励みになれば幸いです。

Q.何が決め手で当院を受診なさいましたか?(当院を選んだ理由など)

めまい・息苦しさ。

 

Q.どのような症状にお悩みで受診なさいましたか?

朝起きたときのめまい、花粉症。

 

Q.実際に受診されて良かったこと(ご感想など)をお書きください。

めまいがなくなってきた、鼻の通りが良くなった、明るくなった。

 

【10代 女性 N.H様 尼崎市在住】

 

いつまでも起立性調節障害の症状が良くならない…そんな時は当院までご相談ください

この度は起立性調節障害が起きる原因や、お子さんが起立性調節障害で悩んでいる時に、親御さんにご協力いただきたい内容についてご紹介させていただきました。

お子さんが起立性調節障害に悩まされると、親御さんもとても心配になることと思います。

もしそのようなことでお困りの際は、まずは一度今回ご紹介した内容を意識してみてください。

ですが、それでも症状が長引いてしまう際は、当院での施術がお役に立てると考えております。

もしお悩みの際は、お早めにご相談いただければ幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

この度の内容が、起立性調節障害でお困りの方のお役に立てれば嬉しく思います。

 

【監修:鍼灸師 曹 将鎬(ちょう ちゃんほ)】

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